上野千鶴子 Chizuko UENO
Profile
上野千鶴子(うえの・ちづこ)は1948年、富山県生まれ。
1967年京都大学文学部に入学、’72年同大学大学院文学研究科修士課程社会学専攻に進学。’77年同博士課程単位取得退学。その後、平安女学院短期大学(現平安女学院大学短期大学部)、京都精華大学を経て、 ‘93年東京大学に助教授として着任。’95年より同大学大学院人文社会系研究科教授として教鞭を執り、後身の育成に尽力した。
海外での研究歴も多く、1982〜’83年ノースウエスタン大学、’83〜’84年シカゴ大学、’91〜’92年ボン大学、’96年メキシコ大学院大学、コロンビア大学にて客員研究員や客員教授を歴任。2011年東京大学を退職後、’12年〜’17年まで立命館大学大学院先端総合学術研究科特別招聘教授を務めた。
専門は社会学、女性学、ジェンダー研究。2013年に博士論文『ケアの社会学――当事者主権の福祉社会へ』で東京大学より博士号(社会学)を取得。著書・編著は多数あるが、『近代家族の成立と終焉』(岩波書店、1944年)はサントリー学芸賞を受賞、The Modern Family in Japan(Trans Pacific Press, 2009)として英訳。『ナショナリズムとジェンダー』(青土社、1998年)もNationalism and Gender(Trans Pacific Press, 2004)として英訳されている。’11年には「女性学・フェミニズムとケア問題の研究と実践」に対して朝日賞を受賞。
上野は女性学・ジェンダー研究を牽引しつつ、日本社会学会理事、関東社会学会会長、日本学術会議会員等の役職も務めてきた。また、2011年4月より認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長に就任、他にもNPO法人東京シューレ大学アドバイザー、「ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク」共同代表等、フェミニズムを基軸としながら幅広い運動に関わっている。